DIYで自由にリノベーションして良いよって言われた時に、何をしたいか、最初にパッと思い浮かんだのが壁と天井を壊すこと。
とにかく、開放的で気持ちの良い空間を作りたかったので、抜けるものはさっさと抜いちゃえ!
ということで、さっそく天井を抜いてみました。
1.点検口を開ける
天井裏の状況がどのようになっているのか、大家さんも分からないとのことだったので(1回以上は大家さんが代わっている模様)、まずは確認するために、点検口として一部を切り抜きます。
もしかしたら、天井裏に電気の配線があるかもしれないので、慎重に天井を切断していきます。(ちなみに、私はBLACK&DECKERの電動式ノコギリ(KS900G)を使って切断しました。
もちろん、手ノコでも十分です!まぁ、今後の作業効率を考えると結構便利だと思います。丸ノコだと勢いで配線を切断する可能性があるのと、天井は危険なのでやめておきましょう。)
点検口の大きさは、天井裏の様子が分かれば良いので、適当で大丈夫です。(私は30cm四方くらい抜きました。)
点検口を開けた時の写真を撮り忘れてしまったので、少し作業が進んだ状態の写真ですが、左側の赤丸の箇所が点検口として開けた箇所です。分かりにくくてすみません。。
開けてみると、なんと、すぐ裏にベニヤ板が敷かれているじゃないか!ちょっと気になったので、天井の端だけ先に外してよくよく調べてみたのが上の写真です。
どうやら、一度リフォームをしているらしく、現在の天井の裏に、さらに昔の天井があるという状態になっていました。(どうやら、昔は和室だったみたいです。)つまり、前回のリフォームの際に、昔の天井に下地を敷いて、石膏ボードをビスで下地に取り付けて、ボードの上から張り紙を貼って、現在の天井を張ったということなのでしょう。
そこで、壁を撤去した時の記事で書いた通り、「壊す時は、作る時の逆の過程をたどるときれいに壊せる」という鉄則に忠実に、この逆の過程を辿って撤去を開始することにしました。
2.一枚目の天井の壁紙を剥がす
まずは、じゃんじゃん、天井の壁紙を剥がしていきます。
これもブレた写真しかなくてすみません。カッターで切り込みを入れて、力ずくで剥いでいきます。
モノにもよりますがなるべく長く切り込みを入れることで、広範囲に剥がせることができます。ただ、広すぎると剥がす際の抵抗力に紙が負けてしまうので、程々に、畳一枚分ずつはがす感じでやっていくと良いと思います。
ちなみに、この壁紙剥がしは、石膏ボードを固定しているビスを抜くためのものです。下地のラインがある程度分かっているなら、そのラインに沿って剥がしていければそれでもOKです。
3.一枚目の天井(石膏ボード)を外す
ある程度壁紙を剥がし終わったら、最初の天井を外していきます。
まずは、下地のラインに沿って、インパクトorドリルドライバーでビスをじゃんじゃん抜いていきます。ビスが壁紙の剥がし残しに隠れて見落とすこともありますが、そこはあまり気にせず作業を進めます。
ある程度ビスを抜き終わったら、バールを使って外していきます。
すると、こんな感じでボードを一枚ずつ外すことが出来ます。(ビスの抜き残しがあると、上の写真のように欠けてしまいますが、気にせず進めていくのが時間もかからなくていいでしょう。)
4.一枚目の天井の下地を外す
一枚目の天井を外し終わったら、下地を外していきます。
これも、インパクトでガンガン外していきましょう。
外し終わると、昔、和室だった頃の天井が出てきました。
ちなみに、写真左側部分だけは先に天井を完全に抜いてしまいました。(格子状の木は昔の天井の下地です)
5.二枚目の天井(ベニヤ)を抜く
二枚目の天井は羽目板になっていたので、一枚抜けば抜きやすくなるんじゃないかと思って、とりあえず、真ん中の一枚だけを抜いてみました。
短辺側の廻縁(まわりぶち)を外したら簡単に抜けると思いきや、羽目板のサネ(凸凹の部分、長辺側)に、下地に打ちつけてある釘で、頭が埋もれて抜けないものがいくつかあったので、廻縁を外した箇所(短辺)側から徐々にバールを使って力ずくで抜くことにしました。
結果、サネの部分がベニヤから外れてしまいましたが(笑)一枚目が抜けました。
※薄いベニヤとサネ材が接着剤でついているだけの簡易的な天井だったので、サネが外れてしまったのでした。
この後は、釘が抜けるところは抜きつつ、同じようにして両サイド方向へ天井を順に外していくと、両端の板以外は綺麗に外すことが出来ました。
両端の板を残して、下地とコンクリートの天井が見えてきました。
ところで、外す過程で頭が取れて抜けない釘もちらほらあったので、その時は、上でも書いたBLACK&DECKERの電動式ノコギリ(KS900G)の金属ノコと、この後も活躍するリノベーター マルチツールキットを使って切断しました。
本当は一つ一つ抜いていければいいのですが、こういう時は、切断しちゃうのも一つの手です。
さて、この残った両端ですが、引っ張ったり、バールでこじっても抜ける気配が全くありませんでした。
というのも、この天井自体が、「天井を固定している下地材」と、「以前の住人によるリフォーム後の化粧壁」の間に挟まっていたようで、この天井を固定している釘を抜こうにも、「リフォーム後の化粧壁」に阻まれて抜けないのです。(写真がなくて状況が説明しづらいのですが、詳細を下に書きましたので、そちらをご覧下さい。)
ということで、そのリノベーター マルチツールキットで、今度は両端に残した板を切断していきます。
丸ノコほどの切断力はないですが、その分、余分な所を切ってしまう心配もなく、危険度も低いので結構便利です。
こんな感じで綺麗に取ることが出来ました!
ちなみに、このマルチツールキットは、付け替え歯の種類が豊富なだけに、少々値が張るので、類似品のSK11 コード式マルチツール SMT-200ACで充分だと思います。
それでも、リノベーターマルチツールキットを使ってみたい方は、ショップジャパンのページから申し込むと、39日間は使った後でも返品保証付なので、その分Amazonで買うよりも多少値が上がりますが、こちらで注文して試してみると良いと思います。
この後、不要な下地を抜いたら天井抜きは完了です!
天井撤去後の天井
抜いた後の様子はこんな感じです。
違う角度から。
黒く見えるのは、撤去した天井の下地です。天井をはがした後に、残した下地をネイビーで、コンクリ天井を白で塗っています。(少々長くなってしまったので、塗った際の様子は別記事で。)
両サイドの下地を残したのは、この下地に固定して梁を通そうかなぁと思ったためです。
ちなみに、この家の場合、なんだかんだ天井を抜いても10cm程度しか上がりませんでした(汗)もうちょっと上がって欲しかったなぁと。。それでも、コンクリが見えて、ちょっと男前な感じになりました◎
壁と違って綺麗に抜くのは難しい?
この記事の最初にも書いたように、壁を撤去した時の記事で、「壊す時は、作る時の逆の過程をたどるときれいに壊せる」ということを書きましたが、今回やってみて、天井の場合は、その通りに行かないケースが多いのではないかと思いました。
というのも、構造上、逆の手順をたどれないことがあるからです。(今回も、結局は、最後に残った天井の両端を切断しました。)
例えば、鉄筋コンクリートのマンションの場合、新築の際に、最初に天井、その後に壁を施工していたとすると、リノベーションする時には、先に壁を撤去して、次に天井をはがさないと綺麗にはがすことができません。天井だけを壊そうとすると、天井の一部が壁に引っかかって外せないという状況に陥ります。
一概にこうだとも言い切れないのですが、こんな感じ。
基本的にリノベーションの場合、残すところは残して使いたいので、できたら天井だけを抜きたいところ。もし、壁も天井もはがしてとなると、結局スケルトンにするのと同じになっちゃうから、それはとんでもなく大変。
あとは、今回のように、以前の住人がリフォームしていたりするとさらにやっかいだったりします。
ちなみに、上で書いたように、天井自体が「天井を固定している下地材」と「以前の住人によるリフォーム後の化粧壁」の間に挟まっていたのが分かる写真がこちら。
もうちょっと寄ってみるとこんな感じ。
暗かったのでフラッシュをたいてみました。
なんとなく分かるでしょうか?写真の上部に見えるのが、下地の木材です。右がコンクリの構造壁に化粧壁が施工してある状態です。この化粧壁の上に天井の端っこが潜り込んでる感じになっていました。(下地と化粧壁に天井が挟まれている状態。)
この部屋は前の住人が一度リフォームしていることもあって、元々の壁と天井の上からさらにもう一枚ずつ壁と天井が施工されている状態だったので、より天井が取りにくい状況でした。(上の写真で言うと、一番右にコンクリ、その上から化粧壁、隙間があって、さらに化粧壁となっているのが分かると思います。)
図にしてみるとこんな感じです。
こんな感じだったので、最初に外した一枚目の天井は、端が埋もれてなかったので、簡単に外せたけど、二枚目の天井は、両端は切断しないと撤去出来ない状況だったんですね。
こういう、内部構造については抜いてみて分かることなので、ある程度、何が起こるか分からないと覚悟して臨むのが賢明だと思います。
いかがでしたでしょうか?
天井の外し方については、色々やり方もあるかもしれませんが、天井抜きにチャレンジしてみたい方は、ぜひ参考にしてみてください!
※追記
そういえば、鉄筋コンクリート(RC造)のマンションだったこともあってか、天井を抜いた時に、それほどホコリは落ちてきませんでした。木造住宅だと、天井裏がホコリでものすごいことになっているので、心してかかりましょう。
■今回使用した工具たち
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